'香るバラ' 会津花畑蒸溜所 '香るバラ' 会津花畑蒸溜所

~よむぎめん~ヨモギの香り

‹ 2020/02/24 ›

お久しぶりです。今年は雪のシーズンが全く楽しめませんね!>< ハウス倒壊の心配は要らないですが、花頃と花力が心配。

さて、ここのところ麺と縁がありまして、この週末も訪問させていただきました。

美味しい湧き水で有名な喜多方ですが、こちらの製麺所さまでも地下水を利用されてます。製麺業としては創業70年以上、創業以前から古い歴史の由緒ある家柄です。

大きな製麺所でありませんが、代々からの麺への思い・ノウハウを余すところなく受け継ぎ、今は若旦那さまがその意志を継ごうとされています。

添加剤、人工合成剤はなるべく使わず、昔からの製法。食品は原材料はもちろん環境にかなり左右されます。変わらず一定の品質を提供し続けるための、試行錯誤など、時代に合わせながらも守れるところを守っていく姿勢を強く感じる現場です。

さて、製麺所の事務所建屋には、直売所が併設されてます。ちょっと気になるノレン。

~よむぎめん~、ヨモギを織り交ぜた麺ですね。

ここ数年、私、ヨモギについて考えておりました。昔、幼いころ、うちのばーさんが毎年季節になると作ってくれてた笹団子(ヨモギ餅)。とても香りが良くて、味わいもアンコにあう、抜群の旬のお菓子として、強い印象が未だに残っています。

そんなばーさんもそろそろ齢3桁。しばらく、自家製笹団子を頂けてないことに気づいたんですね。

で、数年前から、強く覚えている笹団子にもう一度会うために、使えるヨモギってどこにあるかな?と調べておりました。

それが全然ないんですよね。花畑にも、道端にも、昔変わらずヨモギはいっぱいあります。が、、全然香りがしない、か、妙に臭くなったヨモギしか見当たりません。

「近くじゃだめか、山で探すか!」と、近場の山に行ってもよい香りのヨモギは見当たりませんでした。

さて、~よむぎめん~、そんなことで若旦那さまにヨモギのお話を伺いました。

こちらの製麺所では、なんと若旦那さんが自ら山に入って、代々伝わるヨモギ種を採取され、そこからヨモギ粉を自家製したものを使っているのだそうです。

若旦那さん曰く、「年々ヨモギの香りは減っている」、「隣県まで足を延ばし調査を広げてみたが、それでも会津・喜多方山地のヨモギは性能が良いほうでした」。

自家栽培も試されたそうですが、良い香りの株から良い香りのヨモギが育つとは限らなかったとのことでした。代々の香り・味わいの~よむぎめん~だから、それでも人工香料、着色料などでの調整はできないと仰っておりました。

(1年草のハーブなんかもこの傾向が強くでますので、次の年に生まれた子苗の性能を信じてはいけないんですよね。香りがずれたら、その株は伐採し、良い香りが維持されている株を大事にする。じゃないと、いつの間にか変な香りのハーブになってしまいます。)

ヨモギ、どこにでもあって、とても良い山野草。なんとか、美味しい味わいと独特の香りを守りたいですね。

最後に、お仕事が終わったら、若旦那さんの麺が頂ける喜多方の食堂にお邪魔して、美味しく頂きました。

皆さんは、懐かしい香りのヨモギに出会ってますか!?